Ⅰ列王記1-2 ; ルカ19:28-48

Ⅰ列王記

第1章

1:1ダビデ王は年がすすんで老い、夜着を着せても暖まらなかったので、1:2その家来たちは彼に言った、「王わが主のために、ひとりの若いおとめを捜し求めて王にはべらせ、王の付添いとし、あなたのふところに寝て、王わが主を暖めさせましょう」。1:3そして彼らはあまねくイスラエルの領土に美しいおとめを捜し求めて、シュナミびとアビシャグを得、王のもとに連れてきた。1:4おとめは非常に美しく、王の付添いとなって王に仕えたが、王は彼女を知ることがなかった。
1:5さてハギテの子アドニヤは高ぶって、「わたしは王となろう」と言い、自分のために戦車と騎兵および自分の前に駆ける者五十人を備えた。1:6彼の父は彼が生れてこのかた一度も「なぜ、そのような事をするのか」と言って彼をたしなめたことがなかった。アドニヤもまた非常に姿の良い人であって、アブサロムの次に生れた者である。1:7彼がゼルヤの子ヨアブと祭司アビヤタルとに相談したので、彼らはアドニヤに従って彼を助けた。1:8しかし祭司ザドクと、エホヤダの子ベナヤと、預言者ナタンおよびシメイとレイ、ならびにダビデの勇士たちはアドニヤに従わなかった。
1:9アドニヤはエンロゲルのほとりにある「へびの石」のかたわらで、羊と牛と肥えた家畜をほふって、王の子である自分の兄弟たち、および王の家来であるユダの人々をことごとく招いた。1:10しかし預言者ナタンと、ベナヤと、勇士たちと、自分の兄弟ソロモンとは招かなかった。
1:11時にナタンはソロモンの母バテシバに言った、「ハギテの子アドニヤが王となったのをお聞きになりませんでしたか。われわれの主ダビデはそれをごぞんじないのです。1:12それでいま、あなたに計りごとを授けて、あなたの命と、あなたの子ソロモンの命を救うようにいたしましょう。1:13あなたはすぐダビデ王のところへ行って、『王わが主よ、あなたは、はしために誓って、おまえの子ソロモンが、わたしに次いで王となり、わたしの位に座するであろうと言われたではありませんか。そうであるのに、どうしてアドニヤが王となったのですか』と言いなさい。1:14あなたがなお王と話しておられる間に、わたしもまた、あなたのあとから、はいって行って、あなたの言葉を確認しましょう」。
1:15そこでバテシバは寝室にはいって王の所へ行った。(王は非常に老いて、シュナミびとアビシャグが王に仕えていた)。1:16バテシバは身をかがめて王を拝した。王は言った、「何の用か」。1:17彼女は王に言った、「わが主よ、あなたは、あなたの神、主をさして、はしために誓い、『おまえの子ソロモンがわたしに次いで王となり、わたしの位に座するであろう』と言われました。1:18そうであるのに、ごらんなさい、今アドニヤが王となりました。王わが主よ、あなたはそれをごぞんじないのです。1:19彼は牛と肥えた家畜と羊をたくさんほふって、王の子たち、および祭司アビヤタルと、軍の長ヨアブを招きましたが、あなたのしもべソロモンは招きませんでした。1:20王わが主よ、イスラエルのすべての目はあなたに注がれ、だれがあなたに次いで、王わが主の位に座すべきかを告げられるのを望んでいます。1:21王わが主が先祖と共に眠られるとき、わたしと、わたしの子ソロモンは謀叛人とみなされるでしょう」。
1:22バテシバがなお王と話しているうちに、預言者ナタンがはいってきた。1:23人々は王に告げて、「預言者ナタンがここにおります」と言った。彼は王の前にはいり、地に伏して王を拝した。1:24そしてナタンは言った、「王わが主よ、あなたは、『アドニヤがわたしに次いで王となり、わたしの位に座するであろう』と仰せられましたか。1:25彼はきょう下っていって、牛と、肥えた家畜と羊をたくさんほふって、王の子たちと、軍の長ヨアブと、祭司アビヤタルを招きました。彼らはアドニヤの前で食い飲みして、『アドニヤ万歳』と言いました。1:26しかし、あなたのしもべであるわたしと、祭司ザドクと、エホヤダの子ベナヤと、あなたのしもべソロモンを招きませんでした。1:27この事は王わが主がさせられた事ですか。あなたはしもべたちに、だれがあなたに次いで王わが主の位に座すべきかを告げられませんでした」。
1:28ダビデ王は答えて言った、「バテシバをわたしのところに呼びなさい」。彼女は王の前にはいってきて、王の前に立った。1:29すると王は誓って言った、「わたしの命をすべての苦難から救われた主は生きておられる。1:30わたしがイスラエルの神、主をさしてあなたに誓い、『あなたの子ソロモンがわたしに次いで王となり、わたしに代って、わたしの位に座するであろう』と言ったように、わたしはきょう、そのようにしよう」。1:31そこでバテシバは身をかがめ、地に伏して王を拝し、「わが主ダビデ王が、とこしえに生きながらえられますように」と言った。
1:32ダビデは言った、「祭司ザドクと、預言者ナタンおよびエホヤダの子ベナヤをわたしの所に呼びなさい」。やがて彼らは王の前にきた。1:33王は彼らに言った、「あなたがたの主君の家来たちを連れ、わが子ソロモンをわたしの騾馬に乗せ、彼を導いてギホンに下り、1:34その所で祭司ザドクと預言者ナタンは彼に油を注いでイスラエルの王としなさい。そしてラッパを吹いて、『ソロモン王万歳』と言いなさい。1:35それから、あなたがたは彼に従って上ってきなさい。彼はきて、わたしの位に座し、わたしに代って王となるであろう。わたしは彼を立ててイスラエルとユダの上に主君とする」。1:36エホヤダの子ベナヤは王に答えて言った、「アァメン、願わくは、王わが主君の神、主もまたそう仰せられますように。1:37願わくは、主が王わが主君と共におられたように、ソロモンと共におられて、その位をわが主君ダビデ王の位よりも大きくせられますように」。
1:38そこで祭司ザドクと預言者ナタンおよびエホヤダの子ベナヤ、ならびにケレテびとと、ペレテびとは下って行って、ソロモンをダビデ王の騾馬に乗せ、彼をギホンに導いて行った。1:39祭司ザドクは幕屋から油の角を取ってきて、ソロモンに油を注いだ。そしてラッパを吹き鳴らし、民は皆「ソロモン王万歳」と言った。1:40民はみな彼に従って上り、笛を吹いて大いに喜び祝った。地は彼らの声で裂けるばかりであった。
1:41アドニヤおよび彼と共にいた客たちは皆食事を終ったとき、これを聞いた。ヨアブはラッパの音を聞いて言った、「町の中のあの騒ぎは何か」。1:42彼の言葉のなお終らないうちに、そこへ祭司アビヤタルの子ヨナタンがきたので、アドニヤは彼に言った、「はいりなさい。あなたは勇敢な人で、よい知らせを持ってきたのでしょう」。1:43ヨナタンは答えてアドニヤに言った、「いいえ、主君ダビデ王はソロモンを王とせられました。1:44王は祭司ザドクと預言者ナタンおよびエホヤダの子ベナヤ、ならびにケレテびとと、ペレテびとをソロモンと共につかわされたので、彼らはソロモンを王の騾馬に乗せて行き、1:45祭司ザドクと預言者ナタンはギホンで彼に油を注いで王としました。そして彼らがそこから喜んで上って来るので、町が騒がしいのです。あなたが聞いた声はそれなのです。1:46こうしてソロモンは王の位に座し、1:47かつ王の家来たちがきて、主君ダビデ王に祝いを述べて、『願わくは、あなたの神がソロモンの名をあなたの名よりも高くし、彼の位をあなたの位よりも大きくされますように』と言いました。そして王は床の上で拝されました。1:48王はまたこう言われました、『イスラエルの神、主はほむべきかな。主はきょう、わたしの位に座するひとりの子を与えて、これをわたしに見せてくださった』と」。
1:49その時アドニヤと共にいた客はみな驚き、立っておのおの自分の道に去って行った。1:50そしてアドニヤはソロモンを恐れ、立って行って祭壇の角をつかんだ。1:51ある人がこれをソロモンに告げて言った、「アドニヤはソロモンを恐れ、今彼は祭壇の角をつかんで、『どうぞ、ソロモン王がきょう、つるぎをもってしもべを殺さないとわたしに誓ってくださるように』と言っています」。1:52ソロモンは言った、「もし彼がよい人となるならば、その髪の毛ひとすじも地に落ちることはなかろう。しかし彼のうちに悪のあることがわかるならば、彼は死ななければならない」。1:53ソロモンは人をつかわして彼を祭壇からつれて下らせた。彼がきてソロモンを拝したので、ソロモンは彼に「家に帰りなさい」と言った。

第2章

2:1ダビデの死ぬ日が近づいたので、彼はその子ソロモンに命じて言った、2:2「わたしは世のすべての人の行く道を行こうとしている。あなたは強く、男らしくなければならない。2:3あなたの神、主のさとしを守り、その道に歩み、その定めと戒めと、おきてとあかしとを、モーセの律法にしるされているとおりに守らなければならない。そうすれば、あなたがするすべての事と、あなたの向かうすべての所で、あなたは栄えるであろう。2:4また主がさきにわたしについて語って『もしおまえの子たちが、その道を慎み、心をつくし、精神をつくして真実をもって、わたしの前に歩むならば、おまえに次いでイスラエルの位にのぼる人が、欠けることはなかろう』と言われた言葉を確実にされるであろう。
2:5またあなたはゼルヤの子ヨアブがわたしにした事、すなわち彼がイスラエルのふたりの軍の長ネルの子アブネルと、エテルの子アマサにした事を知っている。彼はこのふたりを殺して、戦争で流した地を太平の時に報い、罪のない者の血をわたしの腰のまわりの帯と、わたしの足のくつにつけた。2:6それゆえ、あなたの知恵にしたがって事を行い、彼のしらがを安らかに陰府に下らせてはならない。2:7ただしギレアデびとバルジライの子らには恵みを施し、彼らをあなたの食卓で食事する人々のうちに加えなさい。彼らはわたしがあなたの兄弟アブサロムを避けて逃げた時、わたしを迎えてくれたからである。2:8またバホリムのベニヤミンびとゲラの子シメイがあなたと共にいる。彼はわたしがマハナイムへ行った時、激しいのろいの言葉をもってわたしをのろった。しかし彼がヨルダンへ下ってきて、わたしを迎えたので、わたしは主をさして彼に誓い、『わたしはつるぎをもってあなたを殺さない』と言った。2:9しかし彼を罪のない者としてはならない。あなたは知恵のある人であるから、彼になすべき事を知っている。あなたは彼のしらがを血に染めて陰府に下らせなければならない」。
2:10ダビデはその先祖と共に眠って、ダビデの町に葬られた。2:11ダビデがイスラエルを治めた日数は四十年であった。すなわちヘブロンで七年、エルサレムで三十三年、王であった。2:12このようにしてソロモンは父ダビデの位に座し、国は堅く定まった。
2:13さて、ハギテの子アドニヤがソロモンの母バテシバのところへきたので、バテシバは言った、「あなたは穏やかな事のためにきたのですか」。彼は言った、「穏やかな事のためです」。2:14彼はまた言った、「あなたに申しあげる事があります」。バテシバは言った、「言いなさい」。2:15彼は言った、「ごぞんじのように、国はわたしのもので、イスラエルの人は皆わたしが王になるものと期待していました。しかし国は転じて、わたしの兄弟のものとなりました。彼のものとなったのは、主から出たことです。2:16今わたしはあなたに一つのお願いがあります。断らないでください」。バテシバは彼に言った、「言いなさい」。2:17彼は言った、「どうかソロモン王に請うて、――王はあなたに断るようなことはないでしょうから――シュナミびとアビシャグをわたしに与えて妻にさせてください」。2:18バテシバは言った、「よろしい。わたしはあなたのために王に話しましょう」。
2:19バテシバはアドニヤのためにソロモン王に話すため、王のもとへ行った。王は立って迎え、彼女を拝して王座に着き、王母のために座を設けさせたので、彼女は王の右に座した。2:20そこでバテシバは言った、「あなたに一つの小さいお願いがあります。お断りにならないでください」。王は彼女に言った、「母上よ、あなたの願いを言ってください。わたしは断らないでしょう」。2:21彼女は言った、「どうぞ、シュナミびとアビシャグをあなたの兄弟アドニヤに与えて、妻にさせてください」。2:22ソロモン王は答えて母に言った、「どうしてアドニヤのためにシュナミびとアビシャグを求められるのですか。彼のためには国をも求めなさい。彼はわたしの兄で、彼の味方には祭司アビヤタルとゼルヤの子ヨアブがいるのですから」。2:23そしてソロモン王は主をさして誓って言った、「もしアドニヤがこの言葉によって自分の命を失うのでなければ、どんなにでもわたしを罰してください。2:24わたしを立てて、父ダビデの位にのぼらせ、主が約束されたように、わたしに一家を与えてくださった主は生きておられる。アドニヤはきょう殺されなければならない」。2:25ソロモン王はエホヤダの子ベナヤをつかわしたので、彼はアドニヤを撃って殺した。
2:26王はまた祭司アビヤタルに言った、「あなたの領地アナトテへ行きなさい。あなたは死に当る者ですが、さきにわたしの父ダビデの前に神、主の箱をかつぎ、またすべてわたしの父が受けた苦しみを、あなたも共に苦しんだので、わたしは、きょうは、あなたを殺しません」。2:27そしてソロモンはアビヤタルを主の祭司職から追放した。こうして主がシロでエリの家について言われた主の言葉が成就した。
2:28さてこの知らせがヨアブに達したので、ヨアブは主の幕屋にのがれて、祭壇の角をつかんだ。ヨアブはアブサロムを支持しなかったけれども、アドニヤを支持したからである。2:29ヨアブが主の幕屋にのがれて、祭壇のかたわらにいることを、ソロモン王に告げる者があったので、ソロモン王はエホヤダの子ベナヤをつかわし、「行って彼を撃て」と言った。2:30ベナヤは主の幕屋へ行って彼に言った、「王はあなたに、出て来るようにと申されます」。しかし彼は言った、「いや、わたしはここで死にます」。ベナヤは王に復命して言った、「ヨアブはこう申しました。またわたしにこう答えました」。2:31そこで王はベナヤに言った、「彼が言うようにし、彼を撃ち殺して葬り、ヨアブがゆえなく流した血のとがをわたしと、わたしの父の家から除き去りなさい。2:32主はまたヨアブが血を流した行為を、彼自身のこうべに報いられるであろう。これは彼が自分よりも正しいすぐれたふたりの人、すなわちイスラエルの軍の長ネルの子アブネルと、ユダの軍の長エテルの子アマサを、つるぎをもって撃ち殺し、わたしの父ダビデのあずかり知らない事をしたからである。2:33それゆえ、彼らの血は永遠にヨアブのこうべと、その子孫のこうべに帰すであろう。しかしダビデと、その子孫と、その家と、その位とには、主から賜わる平安が永久にあるであろう」。2:34そこでエホヤダの子ベナヤは上っていって、彼を撃ち殺した。彼は荒野にある自分の家に葬られた。2:35王はエホヤダの子ベナヤを、ヨアブに代って軍の長とした。王はまた祭司ザドクをアビヤタルに代らせた。
2:36また王は人をつかわし、シメイを召して言った、「あなたはエルサレムのうちに、自分のために家を建てて、そこに住み、そこからどこへも出てはならない。2:37あなたが出て、キデロン川を渡る日には必ず殺されることを、しかと知らなければならない。あなたの血はあなたのこうべに帰すであろう」。2:38シメイは王に言った、「お言葉は結構です。王、わが主の仰せられるとおりに、しもべはいたしましょう」。こうしてシメイは久しくエルサレムに住んだ。
2:39ところが三年の後、シメイのふたりの奴隷が、ガテの王マアカの子アキシのところへ逃げ去った。人々がシメイに告げて、「ごらんなさい、あなたの奴隷はガテにいます」と言ったので、2:40シメイは立って、ろばにくらを置き、ガテのアキシのところへ行って、その奴隷を尋ねた。すなわちシメイは行ってその奴隷をガテから連れてきたが、2:41シメイがエルサレムからガテへ行って帰ったことがソロモン王に聞えたので、2:42王は人をつかわし、シメイを召して言った、「わたしはあなたに主をさして誓わせ、かつおごそかにあなたを戒めて、『あなたが出て、どこかへ行く日には、必ず殺されることを、しかと知らなければならない』と言ったではないか。そしてあなたは、わたしに『お言葉は結構です。従います』と言った。2:43ところで、あなたはなぜ主に対する誓いと、わたしが命じた命令を守らなかったのか」。2:44王はまたシメイに言った、「あなたは自分の心に、あなたがわたしの父ダビデにしたもろもろの悪を知っている。主はあなたの悪をあなたのこうべに報いられるであろう。2:45しかしソロモン王は祝福をうけ、ダビデの位は永久に主の前に堅く立つであろう」。2:46王がエホヤダの子ベナヤに命じたので、彼は出ていってシメイを撃ち殺した。こうして国はソロモンの手に堅く立った。


ルカ

第19章

19:28イエスはこれらのことを言ったのち、先頭に立ち、エルサレムへ上って行かれた。19:29そしてオリブという山に沿ったベテパゲとベタニヤに近づかれたとき、ふたりの弟子をつかわして言われた、19:30「向こうの村へ行きなさい。そこにはいったら、まだだれも乗ったことのないろばの子がつないであるのを見るであろう。それを解いて、引いてきなさい。19:31もしだれかが『なぜ解くのか』と問うたら、『主がお入り用なのです』と、そう言いなさい」。19:32そこで、つかわされた者たちが行って見ると、果して、言われたとおりであった。19:33彼らが、そのろばの子を解いていると、その持ち主たちが、「なぜろばの子を解くのか」と言ったので、19:34「主がお入り用なのです」と答えた。19:35そしてそれをイエスのところに引いてきて、その子ろばの上に自分たちの上着をかけてイエスをお乗せした。19:36そして進んで行かれると、人々は自分たちの上着を道に敷いた。19:37いよいよオリブ山の下り道あたりに近づかれると、大ぜいの弟子たちはみな喜んで、彼らが見たすべての力あるみわざについて、声高らかに神をさんびして言いはじめた、
19:38「主の御名によってきたる王に、
祝福あれ。
天には平和、
いと高きところには栄光あれ」。
19:39ところが、群衆の中にいたあるパリサイ人たちがイエスに言った、「先生、あなたの弟子たちをおしかり下さい」。19:40答えて言われた、「あなたがたに言うが、もしこの人たちが黙れば、石が叫ぶであろう」。
19:41いよいよ都の近くにきて、それが見えたとき、そのために泣いて言われた、19:42「もしおまえも、この日に、平和をもたらす道を知ってさえいたら……しかし、それは今おまえの目に隠されている。19:43いつかは、敵が周囲に塁を築き、おまえを取りかこんで、四方から押し迫り、19:44おまえとその内にいる子らとを地に打ち倒し、城内の一つの石も他の石の上に残して置かない日が来るであろう。それは、おまえが神のおとずれの時を知らないでいたからである」。19:45それから宮にはいり、商売人たちを追い出しはじめて、19:46彼らに言われた、「『わが家は祈の家であるべきだ』と書いてあるのに、あなたがたはそれを盗賊の巣にしてしまった」。
19:47イエスは毎日、宮で教えておられた。祭司長、律法学者また民衆の重立った者たちはイエスを殺そうと思っていたが、19:48民衆がみな熱心にイエスに耳を傾けていたので、手のくだしようがなかった。


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